日本の経済産業省では「電子商取引に関する市場調査」にて、日本と中国と米国の三カ国間における越境ECの市場規模を調査しています。

平たく言うと、下記のような場合にわけています。

• 日本人が越境ECを通して中国商品を買う場合


• 日本人が越境ECを通して米国商品を買う場合


• 中国人が越境ECを通して日本商品を買う場合


• 中国人が越境ECを通して米国商品を買う場合


• 米国人が越境ECを通して中国商品を買う場合


• 米国人が越境ECを通して日本商品を買う場合

下記がその市場規模をあらわした表です。（越境EC市場規模　2014年）

国名 （消費国）	日本からの購入額	中国からの購入額	米国からの購入額	合計
日本	―	197	1,889	2,086
		対前年比　110.3％	対前年比　108.8％	対前年比　108.9％
中国	6,064	―	6,290	12,354
	対前年比　155.4％		対前年比　150.8％	対前年比　153.0％
米国	4,868	3,266	―	8,134
	対前年比　112.6％	対前年比　113.6％		対前年比　113.0％
合計	10,931	3,463	8,179	22,573
	対前年比　132.9％	対前年比　113.4％	138.5％	131.4％

見てのとおり、中国の消費者が日本から購入する額と米国から購入する額はほぼ同額、むしろ米国からのほうが少し多い状況です。

中国では越境ECを通して日本の会社の商品だけがたくさん買われているわけではなく、米国やここには書いていませんが欧州からもたくさんの商品が買われています。

また今後2016年以降の越境ECのポテンシャルはどの程度あるか、その推計も割り出されています。※越境 EC ポテンシャル推計値（2014 年時算出）

消費国	販売国	2015年	2016年	2017年	2018年
日本	米国	2,074	2,258	2,448	2,647
	中国	216	235	255	276
	合計	2,290	2,493	2,703	2,923
中国	日本	8,006	9,994	12,047	13,943
	米国	8,305	10,366	12,496	14,463
	合計	16,311	20,360	24,543	28,406
米国	日本	5,534	6,250	7,006	7,803
	中国	3,713	4,193	4,700	5,235
	合計	9,247	10,443	11,706	13,038

 

今後も越境ECの市場規模はますます大きくなっていくことが予測されています。

これから中国越境ECに進出する日本企業は、自社商品が売れるかどうかという観点だけでなく、他国の競合がどのような戦略をとってくるか、どのように差別化を図っていくかということを真剣に考えていく必要がありますね！