中国マーケティング情報マガジン | Business China

越境EC/インバウンド集客/ライブコマースをはじめ、中国マーケティングに関する情報を解説!

2024年W11(ダブルイレブン)ショッピングイベントについての解説や学び

2024年W11(ダブルイレブン)ショッピングイベントについての解説や学び
毎年11月11日に恒例で中国で行われている独身の日「ダブルイレブン」(以下:W11)ショッピングイベントが今年も盛大に開催され、消費者と販売者にとって一大イベントとなっています。
今年のW11は過去最長の期間で実施され、従来とは異なる新しい特徴とトレンドが見られます。

▶︎消費者だけでなく販売者支援にも重点:期間延長と大幅な割引
今年のW11は、例年に比べてさらに早く開始されました。タオバオ(Taobao)天猫(Tーmall)は10日前から、京東(JD.com)は9日前、抖音(Douyin)は7日前、拼多多(Pinduoduo)は6日前からプロモーションを開始しており、全ての大手プラットフォームでセール期間が30日以上におよび「史上最長」とされています。
また、販売者支援として政府からの補助金が充実に用意され、割引率も大幅に増加。政府補助の特設ページが各プラットフォームのトップページに掲載され、一部商品は最大4割引となって、消費者向けの割引も魅力的です。
→ この超長期間のプロモーションが、販売側に高い露出と売上をもたらしています。

▶︎プラットフォーム間の連携強化
今年は支払い方法や物流の連携が進み、ユーザー体験がさらに向上しました。京東物流がタオバオ・天猫に全面的に対応し、菜鳥(Cainiao)物流ネットワークも京東に接続されました。また、微信(WeChat)ペイもタオバオ・天猫での支払いに対応し、消費者に多様な支払いオプションが提供されています。
→ こうしたプラットフォーム間の連携により、ユーザーの利便性が向上し、各大手IT企業のオープンな協力体制がさらに強まりました。

▶︎質とサービスを重視するショッピング体験
最新データでは、9割以上の消費者が明確な購入意欲を示している一方で、近年は購買時期や頻度を的確に見極め、良質な商品を選ぶ「買物新習慣」が主流になっています。
特に消費者の品質やサービスに対する要求が高まり、ライブの娯楽性よりも「専門性のあるライブ配信」が人気を集めています。「プロの配信者+高品質商品+プラットフォームの保証」を兼ね備えた配信が支持され、質の高い商品を提供する配信者が注目を集めています。
→ この傾向は、品質重視の日本ブランドにも好機といえるでしょう。日本の製品は丁寧な作りや品質の高さで知られているため、長期間のプロモーションでブランドイメージを強化し、消費者の支持を得やすくなっています。

▶︎日本の越境ECが活用すべき運営方法
日本ブランドにとって、戦略立案や運営に活かせるポイントがいくつかあります。以下のように取り組むことで、販売効果を最大化し、ブランドの知名度を向上させることが期待されます。
1. プロモーション期間の活用と事前告知
今年のW11は過去最長期間であるため、プロモーションを事前に告知し、認知を広めるチャンスです。10月中旬から事前にメルマガやSNSでセール情報を発信し、消費者の関心を高めておくと効果的です。
また、初日や中間、終了間際など複数タイミングでの割引キャンペーンを組むことで、来店の機会を増やすことができます。

2. 動画やライブコマースによる商品訴求
品質が重視される今年、動画コンテンツやライブコマースを通じて商品の特徴や実用性を具体的に伝えることで、消費者に安心感を提供できます。特に、日本製品は品質への期待が高いため、実際の使用感や魅力をビジュアルで伝えることで消費者の購入意欲を刺激できます。

3. プラットフォーム間の連携による利便性向上
今年は京東物流とタオバオ天猫、微信ペイが連携し、購入・配送の利便性が向上しています。この連携に合わせ、配送や決済手段が柔軟に選べることをアピールすることで、消費者の安心感を得やすくなります。
また、これを機に複数プラットフォームでの展開を検討し、ブランドの露出を最大化する戦略も有効です。

4. 消費者ニーズに応じた商品選定と在庫調整
消費者が必要性や品質を重視している今年のトレンドに合わせ、商品の選定や在庫の確保が重要です。過剰な商品数での展開よりも、ニーズに即した品揃えで適切な在庫を維持することで、販売機会の損失を防ぎ、効率的な運営が可能です。

5. キャンペーン終了後のリテンション施策
W11の後も、リピート購入や顧客ロイヤルティ向上のため、アフターキャンペーンを実施すると効果的です。W11で獲得した顧客へのフォローや再来訪を促す特典を提供することで、長期的な売上増加を目指せます。

→ これらの施策により、W11の特長を最大限に活用し、日本ブランドの信頼性や認知度を高めると同時に、安定した売上を目指すことができるでしょう。

▶︎まとめ
2024年のW11は、セール期間、割引の充実、政策支援、品質重視のライブ配信、そしてプラットフォーム間の連携強化など、さまざまな新しい特徴とトレンドが見られます。

消費者に多くの特典や驚きをもたらし、販売者にとっても売上拡大のチャンスを提供する、こう言った大規模なショッピングイベントは、中国市場に進出する日本ブランドにとってさまざまな影響を与えると考えられます、ブランドの認知度や市場でのプレゼンス強化のチャンスが広がるでしょう。

中国のマーケティング市場やSNS運営&広告に関する質問があれば、いつでもお気軽にお問い合わせください。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でbizchinablogをフォローしよう!

コメントはこちら

*
*
* (公開されません)

Return Top