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Tmall(天猫)が規制強化した口コミ評価ルールから見る中国ECの未来

Tmall(天猫)が規制強化した口コミ評価ルールから見る中国ECの未来
今年の1月にスタートしたTmall(天猫)の口コミ評価における新ルール。出店者にとっては大きな衝撃だったようです。

ごく当たり前だった’’好評返現’’が一切使えない


出店者がショップの商品ページや商品包装に「好評返現」などの文言を使うことができなくなりました。「好評返現」とは「ポジティブな口コミ評価を書くことでキャッシュバックします。」という意味で、ショップの売上を伸ばすためにTmall出店者の間ではごく一般的に用いられてきた手法です。Tmallは今回、このような販売方法を全面的に禁止し、違反した出店者に対しては重いペナルティを課しています。

使用禁止文言を使った出店者には、プラットフォーム運営内部で付けられているショップ評価点から点数が引かれます。(※エンドユーザー側で表に見えるショップ評価点数ではありません。)例えば、商品ページで禁止文言を掲載した場合は1つの商品につき1点引かれます。通算3日間で最大7点まで引かれます。また1回目、2回目までの使用で商品販売が強制中断され、3回目の使用で商品は自動的に削除されます。商品ページ以外のショップ内装のいずれかで記載した場合、その都度4点が引かれます。

使用禁止となった文言例(※一部紹介)


・店舗の信用を上げるためのコメントへのキックバックを要求する文言
【例】全五星返現・・・評価に五つ星を付けて頂くとキャッシュバックします。
【例】好評返現・・・ポジティブな評価コメントをしてくれた人には現金やクーポン券を進呈します。

・免单、返現などの内容に該当する文言
【例】全額返現(全額返金)、半額返現(半額返金)など。

今回の新規則は2016年1月1日よりスタートし、既にこのような表現による販売は減少してきましたが、出店者によっては今なお違反しやり続ける業者もあり、Tmallでは当規則のさらなる調整を実施する予定で動いているようです。

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Tmall、淘宝網で「好評返現」と検索すると、「法律規定により’’好評返現’’に関する商品は表示できません。」と表示が出てきます。

中国ECは徐々に顧客目線で浄化されつつある


ある業界関係者は「’’好評返現’’は多くの出店者が用いる手法であり、確かにある程度の効果がある。しかしながら、こういったオファーによるコメントは消費者を混乱させ、本来の商品の情報を正確に得ることが出来なくなる。」と言います。また、次のような意見もあります。「’’好評返現’’がもたらす悪影響は他にもあります。あまりにも多くのポジティブな評価が至るところに見受けられることで、それが普通になり、逆にまじめに出店しコメント欄に評価が少ないショップには、ポジティブな評価がない=悪いショップという認識が産まれてしまうのです。」

ところで、米国Amazonは今年の10月に’’インセンティブレビュー’’を削除する方針を打ち出しました。’’インセンティブレビュー’’とはAmazon出店者がお客様から’’まっとうなコメント’’をもらうために、無料や割引の商品を提供するというレビューのことです。英字では’’Incentivized Review’’と表記されます。Amazonはこのインセンティブレビューの削除について、専門のレビュー分析企業「ReviewMeta」に依頼し、約6,500万のコメントを分析。10月初旬から11月初旬までに、Amazon内の50万以上のコメントを削除したとのことです。

米国Amazonの動きを見ても、今回のTmallの規制変更から見えてくるものは、中国のEC市場が徐々にクリーンになってきており、その点において世界水準に近づいているということです。短期的には、出店者サイド(代行運営も含む)にとっては、益々やりづらい空気にはなってきているように思えますが、中国消費者ユーザーにとってすべての商品が客観的に公平に評価されることは明らかにプラスであり、また品質が売りの日本企業にとっては最後に勝利を得ることのできる大きな追い風になるのかもしれません。

 

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