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中国越境販売のもう一つの出口-O2Oによる事業展開

中国越境販売のもう一つの出口-O2Oによる事業展開
この数年の中国政府の政策変動と大きな資本が入り込んできたことで、越境EC業界は比較的高い次元での安定成長期に入っています。

そんな中、100%正規の海外からの輸入商品の販売を売りとしているECサイトの豊趣海淘(fengqu.com)が手掛けるオフラインの無人コンビニ・Wow!(以下Wow)を重慶市にオープンさせたことが注目を集めています。

Wowは豊趣海淘の物流ネットワークを活用して8つの国の約1000アイテムを取り揃えるとしています。そのうち越境商品の割合が8割を超え、その中でアジアのお菓子やドリンクを集めた「アジアstyle」、子供向け商品の「我還是个宝宝」、世界の美食を集めた「地球村」などいろんなジャンルの商品を取り扱っていくとしています。

また、Wowで収集した販売データを活用して限りなくリアルタイムで商品を補充、そしてその補充も無人で行う「無人ラック化」を行なっていくことを目指しています。

豊趣海淘は今後、Wowのほかにオフィス街にO2Oベースのショールーム「大型体験店」の展開も目指しており、全方位でオムニチャネル化を目指す方針です。

O2O越境プラットフォーム

統計によると、2017年第2四半期の中国越境ECの業界規模が1000億元(約1兆6000億円)に達していて、前年同期と比べても35%の上昇という数字が出ています。

既に越境EC分野においての勢力争いという点では勝ち組と負け組がはっきりしてきており、スタートアップ企業が入り込めるスペースが限られてきています。

ご存知の通り、「勝ち組」はオンラインを活用した越境ECサービスで成功していますが、以前ご紹介した【中国小売業界】スーパーマーケットチェーンのオムニチャネル化が急加速する理由のようにオフライン業種がオンライン化を進めて顧客接点を増やして顧客満足度を上げていくという動きが活発になってきている状況。

それとは反対に越境EC分野においても、オンラインだけでなくオフラインまでシームレスにつながったオムニチャネル化を重視して、スタートアップ企業を中心に上位を切り崩しにいこうという動きが出始めています。

これらがすべて消費者が求めている価値の提供か?という点は今後も継続した観察が必要ですが、越境EC業界においてもオンライン・オフラインの融合で消費者満足度を上げられるかというチャレンジは必要なようです。

 

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